西大寺

この里は 継ぎて霜や置く 夏の野に わが見し草は 黄葉ちたりけり

孝謙天皇

Saidaiji

  • 西大寺の外観
  • 本尊釈迦如来立像
  • 四天王立像銅造

天平宝字8年(764)、恵美押勝の乱に際し、孝謙上皇が鎮護国家の祈りを込めた四天王像の造立を発願されたことが、西大寺(真言律宗)の始まり。
創建当時の邪鬼が今も四王堂に伝わっています。乱は上皇側の勝利に終わり、重祚した称徳天皇によって、西大寺の伽藍造営は780年まで続けられました。かつては、現在の約40倍もの広さを誇る大寺院でしたが平安時代に一旦衰退。鎌倉時代に叡尊によって再興されました。
江戸時代に松材で再建された本堂(重要文化財)の本尊・釈迦如来立像(重要文化財)、愛染明王坐像(重要文化財)、東塔跡などが見どころです。大きな茶碗で回し飲みする大茶盛の行事でも知られています。

ひもとく万葉集

現代語訳「この里は霜が降りつづくのでしょうか。夏野で見た草は、すっかり黄葉しています。」

野に揺れる夏の草の色づきに気付く孝謙天皇の細やかなまなざしとやさしさが感じられる一首です。彼女の国家鎮護と平和への切なる思いが、西大寺には今も息づいているようです。(万葉集 巻19・4268番)

みどころ国宝・重文

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境内図

西大寺の境内図

※拝観料は本堂・四天堂・愛染堂のいずれかでお納めください。

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大茶盛式

鎌倉時代、お寺の再興に感謝した叡尊上人が参拝者にお茶をふるまったことが由来とされる伝統行事です。直径30センチ以上ある大きな器に注目が集まりますが、西大寺から出土した日本最古の金貨「開基勝寳」を象った干菓子も、この時だけのお楽しみ。

色とりどりの着物を着た女性たちが大茶盛式に参加し、直径30センチ以上の大きな器でお茶を飲む

基本情報

西大寺

公式WEBサイト
https://saidaiji.or.jp/
拝観時間
8:30~16:30(受付終了16:00)
拝観料

本堂・四天堂・愛染堂、三堂共通拝観

大人800円、中高生600円、小学生400円

*聚宝館は別途300円(年間3回開館:1/15~2/4、4/20~5/10、10/25~11/15)

*各種割引は公式WEBサイトをご確認ください。

アクセス
近鉄「大和西大寺駅」から徒歩約3分
電話
0742-45-4700

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